映画・音楽・本 少ないですが、クロアチアや旧ユーゴスラビアがテーマの
映画や本を読んでみました。



 ユーゴスラビアについて:基礎知識編
 
   ユーゴ紛争
千田 善 著、講談社現代新書、1993年出版
出版されてから、時間が経ってしまいましたが、『ユーゴ紛争』と『ユーゴスラヴィア現代史』の二冊を読むと、どうしてユーゴスラビアで戦争が起こってしまったのか、独立した後はどのような国になっていくのか、日本人の立場で分かりやすく書かれていると思います。
 
   ユーゴスラヴィア現代史
柴 宜弘 著、岩波新書、1996年出版
 
   廃墟からのワールドカップ
金丸 知好 著、NTT出版、1998年出版
内戦で苦しんだクロアチアのサッカーチームがワールドカップで3位になったというお話。『ユーゴ紛争』と『ユーゴスラヴィア現代史』を読んだあとに読むと、オリジナリティが感じられない。かなりクロアチア寄りの内容。サッカーに詳しい人向きなのかも。
 
 
 ユーゴスラビアから:ドキュメンタリー
 
   幻のサッカー王国
宇都宮 徹壱 著、勁草書房、1998年出版
内戦の後すぐに旧ユーゴ諸国に行かれた旅行記風の本。サッカーのことはあまりよく知らないのですが、とても面白い内容でした。今まで読んだ旧ユーゴ関係の本の中では一番好きです。
 
   ウェルカム・トゥ・サラエボ
マイケル ニコルソン 著、小林 令子 翻訳、青山出版社、1998年出版
独立戦争の話。正義感のあるイギリス人ジャーナリストが書かれています。映画化もされています。
 
   悪者見参
木村 元彦 著、集英社、2000年出版
皮肉なタイトルとピクシーの写真が表紙の本で、どんな内容の本なのだろう?と思いました。サッカーに詳しくなくても、旧ユーゴ全土からのレポートはとても興味深く読むことができました。
 
 
 ちょっと休憩:漫画本、絵本
 
   石の花
坂口 尚 著、講談社漫画文庫、1996年出版
1983年から連載されていた漫画が、再編集されて出版された文庫です。スロベニア出身の男の子が主人公の第2次世界大戦中のパルチザンのお話。
 
   はるかなるユーゴスラビア
イワン・ラブジン、原田 泰治 著、講談社、1987年出版
ユーゴの素朴画のきれいな絵本です。
 
   ナイーフ3人展 原田泰治とユーゴの仲間たち
イワン・ラブジン、原田 泰治、イワン・ラツコビッチ 著、朝日新聞社、1987年出版
ユーゴの素朴画のきれいな絵本です。
 
 
 セルビア語・クロアチア語を話そう:語学の本
 
   バルカンをフィードワークする
中島 由美 著、大修館書店、1997年出版
 
   CDエクスプレス セルビア語クロアチア語
中島 由美 著、白水社、2002年出版
前版と比べて、セルビア語とクロアチア語を区別できるような内容に変わっています。ローマ字表記ですが、セルビア語の教科書です。
 
   セルビア・クロアチア語 会話練習帳
山崎 洋、 田中 一生 編、大学書林
日本語と、ローマ字読み付きのセルビア語(ローマ字表記)の会話集。私が持ってるのは第3版なので内容がかなり古いです。
 
   クロアチア語ハンドブック
三谷 惠子 著、大学書林、1997年出版
現代クロアチア語の教科書です。
 
   クロアチア語常用6000語
三谷 惠子 編、大学書林、1998年出版
クロアチア語−日本語の辞書です。
 
   クロアチア 世界遺産と島めぐり
「地球の歩き方」編集室著作、ダイヤモンド・ビッグ社、2007年出版
地球の歩き方「GEM STONE」シリーズです。地球上を旅して、宝石の輝きを届けようとしたビジュアルブックの新シリーズとのことです。私もこんなガイドブックを手にクロアチアを旅行したかったです。
 
   旅の指さし会話帳 クロアチア
長束 泰行 著作、情報センター出版局、2007年出版
旅の指さし会話帳シリーズのクロアチア語版です。ほかの言語の本はちらりと立ち読みした程度なのですが、言葉だけではなくて、クロアチア旅行のガイドブックになっています。この本があれば、旅行中に現地の人と仲良くなれそうです。絶対に楽しい旅行になると思います。
以前、出版社にクロアチア語シリーズは出版されないか問い合わせたことがありましたが、まさか長束さんが執筆されるとは驚きました。うれしいです。私も初めてクロアチアに行く際に長束さんにはとてもお世話になりました。私は上に紹介しました「セルビア・クロアチア語 会話練習帳」を持って旅行しました。ブラックユーモアが好きなクロアチアの人たちには大うけで、仲良くしてもらえましたが・・・。
 
 
 映画
 
   アンダーグラウンド 1995年
エミール・クストリッツア監督の映画。1995年カンヌ国際映画祭、パルム・ドール大賞受賞。
第2次世界大戦以降のユーゴスラビアが舞台の映画。クストリッツア監督の一番有名な映画なのかな?とても好きな映画です。
 
   SUPER 8 2001年
エミール・クストリッツア監督の映画。2001年ベルリン映画祭出品。
バンド、ノー・スモーキング・オーケストラの映画です。楽しい。
 
   ノー・マンズ・ランド 2001年
ダニス・タノヴィッチ監督の映画。アカデミー賞外国語映画賞受賞。その他たくさんの賞も。
ボスニアが舞台の独立戦争の映画。普通の戦争映画ではない、すごい映画でした。戦争被害者だからこそ、ユーモアを交えての映画が作れるのかな?
 
   ブコバルに手紙は届かない 1994年
ボーロ・ドラシュコヴィッチ監督の映画。1995年ポルトガル国際映画祭、ヒューストン劇場映画祭、仏・ヴァランシエンヌ映画祭、ミネアポリス映画祭、サンタバーバラ映画祭、モスクワ映画祭で賞を受賞。ユーモアなしの、真面目な映画です。
 
   抵抗の詩 1970年日本公開
トーリ・ヤンコヴィッチ監督の映画。テレビドラマでも放送されたそうです。小さな子供たちが主人公の第2次世界大戦中のパルチザンの話。1970年博国際映画祭出品作。
 
   ヘイ・バブリバ 1986年
ヨヴァン・アチン監督の映画。第2次世界大戦後のベオグラードが舞台の青春映画。主人公の4人はみんな後に有名な俳優になったそうです。
 
   サンダーアーム 龍兄虎弟 1985年
ジャッキー・チェン監督の映画。映画の内容はぜんぜん関係ありませんが、ザグレブで撮影されたそうです。どこか分かりませんでしたが、お会計のシーンで通貨がディナールでした(笑)。撮影中に大怪我をしたジャッキーはユーゴの病院で手術したそうです。
 
   ウェルカム・トゥ・サラエボ 1997年
マイケル・ウィンターボトム監督の映画。マイケル・ニコルソンというイギリス人ジャーナリストの本を映画化したイギリス=アメリカ映画です。カンヌ国際映画祭出品。やはり本の方が、内容が充実していて、読み応えがあります。が、映像の方が、戦争なんだということを実感させます。ノー・マンズ・ランドと両方見ると、なかなか公平な立場でボスニア戦争を考えることができるかな、と思いました。クロアチア出身のER緊急救命室のコバッチュ先生役、俳優ゴラン・ヴィシュニッチが出演しています。


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